2012年12月29日土曜日

今年もお世話になりました。

もう12月も29日。
あっという間の一年でした。

特にこの一ヶ月は、大変でした。なぜかというと、以下の記事。
2012年12月1日付け熊本日日新聞朝刊23面

 わたしの職場である松橋収蔵庫が収蔵する博物資料を、熊本市立熊本博物館(以下、熊博)で展示する、という記事。熊博の常設展示リニューアルにあわせ、松橋収蔵庫は熊博から展示スペースを借り受け常設展示を作るというもの。博物館というハコものを持たない松橋収蔵庫としては、とてもありがたい話。

 なんですが、現場からするとかなり「寝耳に水」状態。熊博側はたぶん数年をかけて2014年秋のリニューアル準備を進めてきて、年があけて2013年度からは工事に取りかかろうか、という段階のはず。一方こちらは、12月に計画が知らされたので、今から構想し、計画し・・・と作業を進め、熊博の進度に追いつかなければならないわけです。いやいや、この一ヶ月、バッタバタでした。中心にいるわけでもないのにこのバタバタ感。職場全体、結構テンション上がった。

 他館の施設を借りてとはいえ、常設展示の製作に関わることができるわけですよ。これは結構すごいことかも。

 今回の熊博の常設展リニューアルは34年ぶり、と聞いています。常設展示というのは、長期間展示し続けることを想定して作り込むので、はっきりいってお金がかかります。そうちょくちょく変えられるものではありません。

 また、学芸員がどのくらい博物館に勤めるか考えると、常設展示リニューアルに関わる機会が意外と少ないことがわかる。大学卒業と同時に就職したとしても22歳から、最近は学芸員の募集の際にかなりの専門性が求められるため大学院を修了してから就職することも多く、修士卒で24歳、博士卒では27歳から定年の65歳までで、勤務年数は約30年から40年。熊博のように34年くらいをサイクルにリニューアルをするのならば、常設展示リニューアルは、順当に就職して勤め上げるあいだに「1回」できるか、どうかというチャンス。これに巡り会えたのは結構ラッキーかもしれん。

 というわけで、来年もがんばろう!

 あ、そうそう記事内に「植物の標本は動物の剥製、古文書など」を展示するように書いてありますが、熊博で展示するのは自然部門だけです。古文書は出ません。

 一年をまとめようとおもってブログかき始めたのに、結局仕事のことを書いてしまった。みなさま、一年間お世話になりました。良いお年をお迎えください。