2012年2月3日金曜日

節分の豆

熊本県の伝統食に関する本を読んでいたら、節分の豆の話があった。
豆まき用に大豆を炒って、一部は黒砂糖を溶かした飴にからめて食べたそうだ。まあ、分量とかはわかんないけど、てきとーにつくってみた。

正月の田作りみたくなった。美味しいけど、黒砂糖をケチらなければもっとよかったなぁ。


2012年2月1日水曜日

スパルティナ・アルテルニフロラ(ヒガタアシ)、熊本に入る

白川河口に生育するスパルティナ・アルテルニフロラ
以前、別ブログで紹介したスパルティナ・アルテルニフロラSpartina alterniflora(イネ科)ですが、新た情報が入りました。

熊本記念植物採集会の総会に出席したんですが、そこで、この白川のスパルティナ属植物がスパルティナ・アルテルニフロラであるという発表がありました。発表の内容は熊本記念植物採集会の会誌Botanyに載っています。そのうち図書館にでも入るでしょうから、興味のある方はご確認を。

日本に定着したスパルティナ属の一種〜熊本の現状〜,伊東麗子・米満典子,Botany (61):30-42 (2011)

私は熊本市の白川と坪井川の河口域に生育していることには気づいていましたが、発表ではさらに宇城市の大野川河口にも侵入していることが報告されました。

このスパルティナ・アルテルニフロラ大騒ぎするほどのものかどうか。
まず、非常に近縁なスパルティナ・アングリカは外来生物法特定外来生物に指定されています。また、国際自然保護連合(IUCN)の世界の外来種ワースト100に含まれています。非常に大きな群落を作って在来種と競合、駆逐し、単純な植物群落にしてしまう危険性が高いそうだ。


アングリカだけが危険なのではなく、スパルティナ属植物全体が似たような性質をもつ可能性が考えられます。

実際に、アングリカに近縁なスパルティナ・アルテルニフロラは汽水域の海岸に生育し、大きな群落を作るようです。愛知県のHPにページが作ってありました。

大きな群落ができて根際に土砂がたまるようになると、陸地化が進み草原のようになり、また徐々に深くなる潟が失われ、日本在来の塩性湿地の動植物相に大きな影響をもたらすのではないでしょうか。

しかし駆除するのも大変なようです。地下茎があり、これが折れやすいので引き抜いても地下茎が土中に残って容易く再生するようです。Flora of North Americaのページにはスパルティナ・アルテルニフロラのスケッチを見ることができるので見てみてください。(以下、見方)
  1. ページ右上の"families"をクリック
  2. "Aliphabetical Listing"の中から"Poaceae - 24-25"をクリック
  3. 左上の窓から"Sparthina Alterniflora"をさがしてクリック
  4. 窓下の"Illustration"をチェック

熊本県下の他の河川はどうなのでしょう。また、どのような経路で侵入したのでしょう。これから、どう広がるのでしょう。注視したいところですが、外来生物の対策は侵入初期にたたくのが一番なんですよね。,