毎年、春に一度は作って食べたいな、という山菜料理がある。それは、フキの佃煮。
きゃらぶき(伽羅蕗)と呼ぶ料理らしい。フキの茎(正確には葉の柄)を、濃い茶色(伽羅色)に煮あげたもので、ワラビやゼンマイと比べてそんなに手間もかからないので、毎年一回は楽しむようにしている。
伽羅色ってあんまり聞いたことのない色だけど、日本の伝統色の一つなのだろうか。以下のようなページがあった。
伽羅色(きゃらいろ)とは?|伝統色のいろは
きゃらぶきにつかわれる山菜の「蕗(ふき)」には、2種類がある。一つは、いわゆるフキで、今時はスーパー等でも売られている。もう一つは、照葉樹の森林や海岸近くの林などに生育するツワブキ。
自分が毎年使うのは後者のツワブキの方。こちらは、スーパー等には売られていることは少なく、売られるとしても季節に地方の物産館等に並ぶ程度なので、基本自分で採集してくることになる。
夏緑性のフキと違い、常緑性のツワブキでは、採集時期にも新しい葉、古い葉が入り交じってほこっている。そのため、採集するときは葉を選ぶ必要がある。
葉が開ききっていない「新芽」という感じのものをとればいいんだけれど、それではなかなか効率が悪くなってしまう。そこである程度量が欲しいときは、葉の柄にまだ産毛が残っている程度のものまで採る。あとは、葉の部分は捨てて柄の部分にだけして持ち帰る。
塩をまぶして板ズリして水洗いすると、表面の産毛は取れてしまう。その後、3cmくらいの長さに手でおりながら皮をむく。一度さっと茹で溢したあと、だし汁でしばらくゆで、柔らかくなったら酒、醤油、砂糖を加えて味付けし、汁気がなくなるまで煮上げると出来上がり。
ことしは、二回作ることができたが、出来上がりの見栄えが全然違う。毎度、調味料目分量だからなぁ・・・