「油すましどん」・・・?誰だ?ひと? |
早速、看板横の駐車場らしきスペースに入る。すると反対側にも看板が・・・
墓?やっぱり人か? |
そうだ、妖怪だ!どんなやつだっけ?googleで画像検索するとこんな感じ・・・え?妖怪の墓?まあ、行ってみよう。
車をおいたところから歩いて2〜3分で次の看板。げ、先に駐車場あるんだ・・・犬に吠えられつつ歩くことさらに約3分。
先に駐車場があるらしい・・・ |
ここから右斜め下へ |
でも写真くらい撮っとくべきだったな・・・
ここ? |
油すましを解説する立て札 |
油すましどんは、昔、灯りの燃料や食用油、整髪料などの原料として重宝されていたカタシ油(ツバキ科のカタシの実から搾り精製した油)をつくる名人で、知恵者であった。「油をすめる」と表現していたものが「油すまし」となったと言い伝えられています。
「天草島民俗誌浜田隆一著一九三二年刊」に民話として、栖本村字河内と下浦村(「下津村」の誤)に草隅越えと言うところがある。 或る時、一人の老婆が孫の手を引きながらここを通り「昔、油すましが出おった」と言う話を思い出し「ここにゃ、むかし油瓶さげたとん、出よらいたちゅぞ」と言うと、「今も〜出る〜ぞ〜」と言って出て来たと記されています。妖怪「油すまし」は、ここから始まった。おお、油すましは人だったのか。しかもツバキ油を搾る名人!ほ〜!特技(生業?)が愛称になるくらいなので、相当の腕前だったんだろうな。
ツバキの種子から油を搾ることを「油をすめる」といい、それがなまって「油すまし」になったということか。「すめる」・・・生まれも育ちも熊本だけど聞いたことないなぁ、天草の方言か?
ツバキの種子から油を搾るってどうすんだろ?って調べれば出てくるもんだなぁ(福岡市油山市民の森ファンクラブ 椿油製造法のページ)。これによると、1.砕いて、2.蒸して、3.布に包んで搾る。といったところか。この「3.布に包んで搾る」って、熊本弁で言う「すためる」に近いなぁ(熊本弁一覧−熊本国府高校の「スタメル」参照)
今思いついた「すためる=>すめる=>すまし」説(笑)が正しいとすると、あぶらすましどんは、油を最後の一滴まで搾り取る(すためる)、同じ量の材料からたくさんの油を絞り出すことのできる大名人だったと推察される。みなから慕われたろうなぁ。
で、なぜ妖怪に・・・?でググる・・・
油すまし(あぶらすまし)---妖怪と言えば水木しげるさんのページ?
続妖怪画談(水木しげる著 岩波新書)p110-111
油すまし 境港市観光協会
「油を盗んだ人間の霊」、「すました顔」・・・およ?水木しげるさんの解釈か?
妖怪「油すまし」の墓? | 熊本県天草観光ガイド「島旅」
「妖怪油すまし」で町おこし!Uoo Project
これらでは「不明」、「名人を妖怪視」。
新説(おおげさ)「すためる=>すめる=>すまし」説を打ち上げたわたくしといたしましては、「名人を妖怪視」。人々に愛され親しまれた「油すましどん」と彼の油をしぼりつくす神業「油すため(なまって 油すまし)」が、語り継がれるうちに妖怪化したんだよ、きっと・・・
って、あれ?墓は?見てないよぉ。
早くも追記
公開直前に、「あの辺りは長崎からの移住者が多いから、“すめる”はそちらの方言かも」と指摘をうけた。これはこのまま公開するとして、そのうち長崎の方言も調べてみよう。