2014年2月9日日曜日

韓国蔚山広域市との国際交流に参加してきました(1日目)

 熊本市の環境政策課から、私が参加している自然観察指導員熊本県連絡会(自然観察くまもと)に、韓国蔚山広域市の環境市民団体との国際交流への参加のご案内があり、私が行くことになった。

 まあ、その簡単なご報告。

 期 日:2014年2月5日(水)〜7日(金)
 訪問地:韓国蔚山広域市
 目 的:韓国蔚山広域市が活動する環境系の市民団体との交流、と思う・・・
 訪問団構成

  • 熊本市環境政策課
  • 熊本市シティープロモーション課 国際室
  • NPO法人 エコパートナーくまもと
  • NPO法人 環境ネットワークくまもと
  • 環境省 九州環境パートナーシップオフィス
  • NPO法人 くまもと温暖化対策センター
  • 日本野鳥の会 熊本県支部
  • 自然観察くまもと(自然観察指導員熊本県連絡会)

第一日目(2014年2月5日)

飛行機で福岡空港から釜山空港へ。そこから蔚山広域市までバス移動。やたら高いビル(マンション?)が林立するのが見える。
釜山空港から蔚山広域市への移動中のバスの車窓から
蔚山広域市に到着。まずは市役所へ。この1階でまずは蔚山広域市についての説明を聞く。
市役所正面を真下から撮影
市役所の一階には、市域全体のジオラマが作られており、そこで蔚山広域市の説明を聞くことができる。日本語を話すガイドもいるらしいのだが、今回は蔚山広域市の担当課の方が説明してくださり、それを通訳を通して聞いた。
 1960年代に、工業都市指定の様なもの(名前忘れた)を受け、以来、大きな工場などが造られ工業の発展とともに市も発展し、韓国随一の工業都市となった。しかし、それと同時にいわゆる環境問題も大きくなってきた。およそ15年前の現市長になり、環境都市宣言を行い、環境の回復に力を入れてきたとのこと。
 実際、蔚山広域市に入っても、排気ガスや変な匂いはしない。とりたてて汚れた感じのする街ではなかった(路上駐車とかすごかったが)。
蔚山広域市市役所一階に設置された市域全体のジオラマ。
右上のパネルには映像を映し出すことができ、市のPRvideoをみせてくれた。壁面には、出土した土器や壁画の映像など考古資料が展示されていた。部屋全体がジオラマになっていて、足下はガラス張り、ジオラマの上を歩くような感覚だった。
ジオラマの上を歩くような〜
パノラマで撮ってみた。
個人的には、市役所の一階にこのような施設をドンと構えるのが素晴らしいと感じた。また、外国語を話せる解説スタッフを置いていることからも、市民だけではなく市を訪れる外国人に、市の素晴らしさを理解してもらおうという気概が感じられる。日本ではたいがい1〜2m四方のジオラマをおくのがせいぜいではないか。また、こんなものを作ったら、今の日本では「そんなスペースあったら窓口増やせ」と文句言われる気もする。
 こういった施設を作ることの効果をきちんと把握し、説得できる説明力があり、それを理解しGOサインをだせる理解力と経済的な余力があるのだな、と感じた。

 その後は、蔚山広域市市長を表敬訪問。環境都市としての蔚山広域市の立役者とのご対面。まあ、そこは熊本市の仕事なので、気楽に同席して眺めてた。新聞にも載ったし、テレビのニュースにも取りあげられた。こういったメディアへ出ることは、市民にとって自分の市への誇りや自信につながるのだろうな、と。メディアの使い方を心得てる感じがひしひしと。
蔚山広域市市長と訪問団団長熊本市環境政策課課長の記念品交換
蔚山広域市市長表敬訪問が新聞にも載った。なんて書いてあるかわからん。

 次は、城岩ゴミ焼却場へ。予定表には「焼却場」とあったのだが、実際には「エネルギー館」みたいな名称らしい。その理由は、ゴミを焼却処理しているのではなく、エネルギーを取り出しているため。
 まず、燃えるゴミは焼却し、その時に出る熱い蒸気(スチームと説明していた)を周囲の工場に販売している。つまり、可燃ゴミからエネルギーを取り出して利用しているという。これは、蔚山が工業都市だからこそできること。スチームを買う工場が焼却場から遠ければ冷めてしまって使い物にならない。
 次に生ゴミ。これは埋設してバイオガスを取り出し、これもまた売っている。
 燃えないゴミは、種類によっては細かく砕いてコンクリートの材料にしているみたい(ちょっと他所見てて聞き逃した)
 こういった、ゴミを加工してエネルギーや資源として売ることで、この施設の経営は黒字だそうな・・・すごいな。熊本市はゴミを燃やした熱で発電して売電しているそうだが、収支はどうなんだろう?
あと、燃えないゴミや焼却灰は埋め立て。埋め立ての敷地はあと40年は大丈夫、といってた気がする。その40年たったらどうすんだろ?
埋め立て地。黒いのは排水管(と言ってた気がする)
さすがは工業都市。その特徴を生かした物のサイクルが出来上がっている感じ。

 さて、その後は歓迎夕食会。(まあ、要は朝から晩までビッチリ缶詰状態ですな。楽といえば楽、きついといえばきつい)
 で、ひとつ感動したことが。まんが「もやしもん」1巻ででてきた韓国南部の発酵食品ホンオフェ(写真黄色矢印)を食べることができた!
夕食会の食事。黄色の矢頭が、韓国のエイの発酵刺身。
ホンオフェとは、まんが「もやしもん」1巻によると、エイの体内に残った消化酵素と好アルカリ菌の発酵作用によってできる発酵食品で、世界で2番目に臭う発酵食品らしい。
 食べ方は、そのまま食べてもいいが、一番おいしいとされる食べ方は、キムチ、同じ皿にある豚肉、ホンオフェ、そして小エビの塩辛を重ねて一口で食べる「三合」という食べ方だそうだ。単品で食べるとやたらアンモニア臭が鼻につくが、三合では魚のうまみが感じられる。なかなかにおいしい。ただ、今日出た物はかなり臭いがやわらしい方で、本当はもっときついらしい。
 食べ方を教えてくれたのは若い人だったが、〜〜〜課の課長クラスの人らしい。ドイツに行ってたとかなんとか。話し方、身振り手ぶり、話す内容、どれも好感がもて、また、気持ちいい自信に満ちた感じがする人だった。2/15の熊本城マラソンの4kmに出場するらしい。会えますか?と言って頂いたが、あいにく子供の保育園の行事があるので「すみません」と答えた。が、これは二つ返事で「OK,OK!!」言うところでは?ビジネススキルゼロだな、俺・・・
 

 ホンオフェ食べれて良かった。もう帰っていいや。