2014年2月9日日曜日

韓国蔚山広域市との環境国際交流(三日目)

韓国蔚山広域市との環境国際交流も最終日です。

第三日目(2月7日)

この日の予定は、現代自動車と現代重工業の見学、昼食、買い物、帰国。

 ところで、現代自動車などの英語表記をみると“HYUNDAI”となっているので、たぶん「ひゅんだい」とか読むんだと思うんだけど、通訳の人は一様に「げんだいじどうしゃ」、「げんだいじゅうこうぎょう」と言うんですよね。固有名詞だから「ひゅんだい」でいいと思うんだけど、なんでだろ?

 さて、まずは現代自動車の見学。現代自動車蔚山工場の紹介ビデオを見せてもらって、その後工場見学という流れ。案内する社員がおり、日本語も話せる。彼女の日本語は、イントネーションもかなり自然で聞き取りやすかった。参加者から所有する車について質問されて、「まだ持っていない。二年契約の仕事で来年二年目なのでその頃には買うつもり」とのこと。語学センスゼロの私からすると、外国語が話せるだけでもすごいなと思うのに、それでも有期社員なのね。まあ、どこも厳しいということか。
映写室があり、現代自動車のPRビデオが放映される
展示ロビー
この赤いVelaster欲しいな。
エンジンの模型もいくつかあった。
工場内は撮影禁止ということで、写真無し。メモ書きからいくつか

  • 5つの組み立て工場で生産しており、各工場は、普通車、高級車、バン・トラック類などのカテゴリごとの生産ラインになっている。
  • 年間150万台の生産。一日あたりは1500台。
  • 作られた車の七割は輸出される。輸出先の上位三カ国はアメリカ、サウジアラビア、オーストラリア。
  • 工場は海岸に立地しており、作られた車はすぐに船につまれ輸出される。
  • 船は一隻で2000〜7300台積むことができる。通常は4000台ほどを載せて出航する。
  • そのほか、敷地内にはトランスミッション工場4(だったかな)、エンジン工場6、プレス工場などがある
  • トランスミッションは、以前は三菱からの技術供与によっていたが、現在は自社技術で生産。
  • 世界初となる水素車の大量生産を行っている。 
  • 工場敷地は長さ6km、周囲14kmあり、34000人の従業員が働いている。
  • 敷地内には24の食堂、郵便局、銀行、コンビニなどがそろっている。
  • 工場横の道は、混雑緩和のために現代グループが作って蔚山広域市へ寄付したもの。

 次は現代重工業。
 こちらは、企業博物館があった。一つの博物館だが中は二つに分かれていて、始めは現代グループ創始者の立身出世をテーマにした展示、その次が現代重工業の歴史を扱った展示だった。
創始者の生涯を扱った展示
現代重工業の発展を扱った展示
船や重器、プラントの模型なども
ジオラマ。

 こちらの工場敷地内の見学もしたが、やはり撮影不可。でっかい船をやたら作ってた。

 現代自動車、現代重工業は、蔚山広域市の発展をまさに牽引してきた、そして現在も牽引している感じだった。蔚山広域市はやはり工業都市だ、と言う印象を受けた。早い時期から環境問題に目を向け、取り組み、環境都市となったが、それも潤沢な経済力があったからこそ、ぐんぐんと勢いで進めることができたのではないか、と思う。
 環境が最も汚染されたころには、公害とまでは言えなくとも様々な健康被害が出ていたのではないかと思われる(もちろん、そんなことはまったく説明されなかったが)。しかし、その状態で、蔚山広域市は環境都市宣言を行い、企業が環境問題に取り組む(悪く言えば後始末をする)ことが、企業にとって経済的負担にはなっても、企業イメージにとってはプラスになる、次のステップへの糧になる道筋をつけた。このことが、官民一体となった発展に寄与したのではないか。

 さて、難しいところは終わったので、あとは買い物と帰国。
町中の風景。ロッテだ!
何だこれは?人形恐怖症の私としては、えらく恐ろしいんですが・・・

 お昼はなんか洒落たビュッフェだった。各国の料理がバイキング形式で食べれる。なかなかおいしい。この昼食は蔚山広域市の職員の方も一緒だった。一日目の夜にホンオフェの食べ方を教えてくれた方もいらっしゃってた。彼が食べるものを見ていたら、とにかく日本食、にぎり寿司、巻き寿司をとってきては食べている。これってやはり、ホストとして、あるいは他の国の人への気配りなのかな、と思った。たぶん彼は、ヨーロッパ人相手だったら、パスタやステーキコーナーからばかり料理を持ってきて、おいしそうに食べたのではなかろうか。
 彼の行動をならって、スイーツコーナーから韓国のお菓子らしきものばかり選んできた(写真撮り忘れた。痛恨のミス)。いずれも韓国では「お餅」に類するものらしい。通訳の人に聞いたら、「韓国はお餅にいろいろ種類があるから、私も分からない」。いや、だったら、同席の市職員に聞いてよ・・・
お昼はビュッフェ
そんなお餅の中に、1.5cm四方、高さ3cmほどの、落雁の様な見た目のお菓子があった(これも写真撮り忘れ、く〜!!)。これも訪ねたら「知らない」。「落雁みたい」というと「落雁て何?」。もうめげた。早く食べたかったので、質問おわり。食べるとほんのり甘くて 、モチッとしている。鹿児島の「かるかん」がもう少し弾力を増した感じだった。おいしい。これ、なんか覚えがあるなーと思って考えていたんだけど、たぶんこれ。

NHKの「グレーテルのかまど」というお菓子をテーマにした料理番組で紹介された「チャングムの餅菓子」レシピ)に類するものではなかろうか。おお、感動。

 今回は、思いがけず食べてみたいもの二つ「ホンオフェ」と「餅菓子」を体験できた!!うれしい。

お土産はショッピングモールで。
韓国海苔コーナー。全部韓国海苔・・・
子供へのお土産。スナック菓子。カニのはうまかった。

最後に

 熊本市および蔚山広域市の職員の皆様、お世話になりました。おかげさまで、充実した3日間でした。
 訪問団の皆様、初めてお会いする方達ばかりでしたが、いろいろお話いただきありがとうございました。これから連携した活動ができるとうれしいです。
 蔚山広域市の市民団体の皆様、なかなかコミュニケーションがとれず残念でした。隣の国なのに、話が通じない時に英語がでてくるのは、なんともシュールでしたね。

 皆々様、ありがとうございました。