2013年10月30日水曜日

自然観察くまもと(自然観察指導員熊本県連絡会)「笠山観察会」

10月27日、日曜日
自然観察くまもと(自然観察指導員熊本県連絡会)が開催する「笠山観察会」に参加して来た。

場所は熊本県葦北郡芦北町横居木の笠山。以前は藩の牧場だったため、「牧山」と呼ばれていたそうだ。


道の駅たのうらに集合し、乗り合わせで登山口へ。登山口へは、横居木の集落を通っていくがやや分かりにくい。オオバノハチジョウシダが車窓から見えた。20ふんほどで登山口よりやや手前の駐車場に到着。ここには馬頭観音のお堂があった。

馬頭観音
 ここから歩く。10分も歩くと登山口に到着。登山口からは結構急になる。道中は結構シダが多い印象。よく目立つのは、イノデモドキ。ほかには、オオカグマ、シケチシダ、ウラジロ、ミゾシダ、コバノイシカグマ?・・・・・あぁ覚えてないや。

30分ほど歩くと分岐点。まずは左へいって雨ヲラビ岩へ
雨ヲラビ岩からの展望
海とか天草とかよく見える。ここで昼食をとり、記念撮影と看板立て。
立てた
次は山頂へ。まあ、15分くらいだったかな。少し急な所あり。
ここも立てた

ここには県に一つしかない天測点がある。
天測点
次は、牧場を思わせる場所へ、やや薮っぽいなかを進む。途中、石灰岩の岩もあり面白い。こんな岩があるのなら陸貝なんかもいるかも。
石灰岩ごつごつ
後は、来た道を帰る。集合場所から車移動も含めて4時間程度の観察会でした。


2013年10月23日水曜日

天草の妖怪「油すまし」

 ちょっと調べたいことがあって、天草上島を車でうろうろしてたら変な看板見つけた。
「油すましどん」・・・?誰だ?ひと?

早速、看板横の駐車場らしきスペースに入る。すると反対側にも看板が・・・
墓?やっぱり人か?
は、墓?人か・・・いや待て、なんか覚えのある単語なんだが・・・
 そうだ、妖怪だ!どんなやつだっけ?googleで画像検索するとこんな感じ・・・え?妖怪の墓?まあ、行ってみよう。
 車をおいたところから歩いて2〜3分で次の看板。げ、先に駐車場あるんだ・・・犬に吠えられつつ歩くことさらに約3分。
先に駐車場があるらしい・・・
おお、ここから下るのね。
ここから右斜め下へ
着いたらしい。実は写真のさらに左側のところにお地蔵様があって、碁石だとかとっくり(油壺か!)がそなえてあった。なぜ写真がないかというと、お地蔵様の顔がなかった・・・もう怖くて・・・ダメなんだよ、首ないとか・・・
でも写真くらい撮っとくべきだったな・・・
ここ?
脇には油すましを解説する立て札が立ってた。
油すましを解説する立て札
こう書いてあった
 油すましどんは、昔、灯りの燃料や食用油、整髪料などの原料として重宝されていたカタシ油(ツバキ科のカタシの実から搾り精製した油)をつくる名人で、知恵者であった。「油をすめる」と表現していたものが「油すまし」となったと言い伝えられています。 
 「天草島民俗誌浜田隆一著一九三二年刊」に民話として、栖本村字河内と下浦村(「下津村」の誤)に草隅越えと言うところがある。 或る時、一人の老婆が孫の手を引きながらここを通り「昔、油すましが出おった」と言う話を思い出し「ここにゃ、むかし油瓶さげたとん、出よらいたちゅぞ」と言うと、「今も〜出る〜ぞ〜」と言って出て来たと記されています。妖怪「油すまし」は、ここから始まった。
おお、油すましは人だったのか。しかもツバキ油を搾る名人!ほ〜!特技(生業?)が愛称になるくらいなので、相当の腕前だったんだろうな。

 ツバキの種子から油を搾ることを「油をすめる」といい、それがなまって「油すまし」になったということか。「すめる」・・・生まれも育ちも熊本だけど聞いたことないなぁ、天草の方言か?
 ツバキの種子から油を搾るってどうすんだろ?って調べれば出てくるもんだなぁ(福岡市油山市民の森ファンクラブ 椿油製造法のページ)。これによると、1.砕いて、2.蒸して、3.布に包んで搾る。といったところか。この「3.布に包んで搾る」って、熊本弁で言う「すためる」に近いなぁ(熊本弁一覧−熊本国府高校の「スタメル」参照)

 今思いついた「すためる=>すめる=>すまし」説(笑)が正しいとすると、あぶらすましどんは、油を最後の一滴まで搾り取る(すためる)、同じ量の材料からたくさんの油を絞り出すことのできる大名人だったと推察される。みなから慕われたろうなぁ。

 で、なぜ妖怪に・・・?でググる・・・
油すまし(あぶらすまし)---妖怪と言えば水木しげるさんのページ?
続妖怪画談(水木しげる著 岩波新書)p110-111
油すまし 境港市観光協会
「油を盗んだ人間の霊」、「すました顔」・・・およ?水木しげるさんの解釈か?

妖怪「油すまし」の墓? | 熊本県天草観光ガイド「島旅」
「妖怪油すまし」で町おこし!Uoo Project
これらでは「不明」、「名人を妖怪視」。

新説(おおげさ)「すためる=>すめる=>すまし」説を打ち上げたわたくしといたしましては、「名人を妖怪視」。人々に愛され親しまれた「油すましどん」と彼の油をしぼりつくす神業「油すため(なまって 油すまし)」が、語り継がれるうちに妖怪化したんだよ、きっと・・・

って、あれ?墓は?見てないよぉ。



早くも追記
 公開直前に、「あの辺りは長崎からの移住者が多いから、“すめる”はそちらの方言かも」と指摘をうけた。これはこのまま公開するとして、そのうち長崎の方言も調べてみよう。

2013年10月4日金曜日

キノコを見てきた 20131002の日記


 この日は、キノコの観察会の下見。講師をお願いしている熊本きのこ会のみなさんと一緒に山を歩いてきた。

 このところ雨が降っていないので、キノコらしいキノコは少なく、枯れ枝から出るような硬いキノコが多かった。一雨来ると良いんだけどなあ。

 午後は職場で勤務になってるので移動。道すがら田んぼや畦を覗きながら外来植物を確認しつつ職場へ向かう。後は採ってきた植物の処理など。

2013年9月22日日曜日

外来生物を求めて。20130921の日記



 今日は仕事。

 午前中は、熊本市内の小学校で移動体験教室のサポート。内容は化石レプリカづくり。100名越え!!

 午後は、簡単な報告を出そうと考えている外来生物の分布調査。調査といっても、車で走りつつありそうなところを片っ端から確認していく、ランガン的というかヤッツケ感満載というか・・・まあ、多少人を巻き込んで調べてる部分もあるので、最低限の体裁は整えたいなぁ、という・・・
 途中、「ああ、じっくり歩きたい」とか「標本採っときたい」というのもいくつかあったんだけどねぇ。

 でも、まあ充実。

2013年8月16日金曜日

NHK 地球ドラマチック「ブラジルに出現 謎のカメ~ウミガメ保護の最前線~」を見て

〜〜〜
以前書きかけてほっぽらかしてたものがあったので、仕上げて更新しました。
時期逃したらイカンよなぁとおもいつつ
〜〜〜


 NHKの地球ドラマチック、いつも次男と見てます。
特に恐竜の時は、次男の食いつきがいい。ま、今シーズンの戦隊ものもあれですし。

 で、この前の放送は、
「ブラジルに出現 謎のカメ~ウミガメ保護の最前線~」
http://www4.nhk.or.jp/dramatic/x/2013-05-25/31/18277/

 ウミガメの仲間って絶滅の危機に瀕してて、いろいろな保護活動が展開されているそうだ。で、今回は、その保護活動が展開されているブラジルで謎のカメが多く見つかるようになったと。

 ぶっちゃけると、この「謎のカメ」は雑種で、親の種(番組では原種と表現)と生息域や餌を取り合ったり、交雑していわゆる遺伝子汚染を進めたりして、親の種の存続を危うくしているというお話。

 元ネタらしき研究論文は以下のページで解説してあって、とても助かった。なかなか、おもしろかった。
ハイアイアイ臨海実験所 [論文]ウミガメの雑種
http://hiiaymbl.seesaa.net/article/292004993.html

 話の一つひとつは別に良いんですよ、見たあとウミガメ守らんといかんね、な気持ちになるし。でも、な〜んかさ、焦点ぼやけてる感じがあるわけですよ。

 どこが?っていうと、ちょっと困るんだけど、表題に「謎のカメ」と銘打っておきながら、「謎のカメ」すなわち「雑種」がなぜ現れたのか、どういう問題があるのか、といった「謎」がはっきり示せていないよう感じられたんですよね。

 なんでも、一時期ウミガメの類いがとても減少して、交尾する相手を見つけるのも困難な状態になった。そのとき、雄は同種、異種関係なく雌と見れば交尾して、結果雑種ができた、ということらしい。その雑種が、親の種とさらに交雑している。これが繰り返されると、純粋な親の種が無くなってしまう、と解説していた。また、そのウミガメ類の減少が、環境汚染や海岸の開発、漁業などの影響によるものとも。

 まず、端緒となるウミガメ類の減少が人間活動の影響によるものだ、ということが一度見ただけでは分からなかった。保護活動のアピールの1コーナーと思って見てた。ま、これは私の集中力が足りなかっただけかもしれん。

 いくらオスが見境なく交尾したとはいえ、そんなに簡単に雑種ができるなんて、とも感じた。これって、たぶんウミガメ類の種の間の隔離が、生態的なもの、すなわち生活様式とか繁殖行動の違いによって作られている部分が多く、交尾後の受精や発生の段階での種ごとの違いはあまりはっきりしてきてないってことなんだと思う。しかし、雑種がある程度簡単にできてしまうという現象は、多くの人にとって「混ざってしまうのも自然の摂理では?」と思わせる原因となってしまうみたい。実際、twitterのぞいたら、「別にいいんじゃない?」という意見もちらほら見えた。つまり、雑種ができることがなぜ悪いのか、ある種が他の種と交わらず続いていくことがなぜ必要なのか、と言う部分の解説が希薄だったという気がする。

 番組のサブタイトルに「ウミガメ保護の最前線」とあるが、最近の保護活動は「単に増やせば良い、絶滅しなければ良い」というようなものではなくなってきている。生物多様性の概念が浸透し、生物多様性の3つのカテゴリ「生態系の多様性」、「種の多様性」、「遺伝的多様性」を考慮して、その生物多様性を健全に保つために保護活動が行われる。
 たとえば、ホタルの保護活動が「とにかくどっかから持ってきて放せ」というスタイルから、ホタルの餌と繁殖場所が確保されるように生息環境を保全し、放流する場所に昔からいるホタルを増殖して放すように変わってきていることなどである。

 ウミガメ類が激減するような環境の変化は、海や砂浜といった自然環境が壊されているということであろう。雑種ができるということはある種のもつ遺伝的多様性が他の種の遺伝子の混入で壊されるということ、親の種がなくなるとは、種の多様性が失われることといえる。
 「そういったさまざまなことを勘案してウミガメ保護が行われています。それが最前線の状況です。卵を保護し、孵った仔ガメを海に放すだけでは本当の意味でのウミガメ保護にはなりませんよ。」そんなことを、この番組は伝えたかったのではないか。ウミガメの雑種がこれまでの保護活動に生じさせた波紋を切り口に、保護活動の在り方、難しさを伝えたかったのではないか。そんなメッセージをもっと前面に出してもよかったのではなかろうか。

 ま、つまり、ちょっともったいないな、と思ったわけです。

2013年3月20日水曜日

観察会の下見に行ってきた

所属する植物愛好団体の例会の担当が突然回ってきた。
担当といっても補佐的な立場だが、とりあえず担当者全員で下見に行ってきた。

テーマが「春の里山の植物」ということで、標高300m程度の低い山です。
だがしかし、人が登られなくなって久しいようで、登山ルートがよう分からん。
ま、主担当さんのおかげで、ルートも確保でき、一応行えそうです。

林道をしばらく歩くと、まずはサツマイナモリがお出迎え。観察会当日も咲いていることでしょう。
サツマイナモリが咲いてました。
近づいてみるとこんな感じ。きれいですよ。
サツマイナモリの花

林道の途中から登山道に入ります。杉林のやや急な斜面を登っていくといつの間にか、シイ、タブ、そしてカゴノキなどからなる林に入ります。意外に大木が多く、歩いていてうれしくなります。見上げるとまたいい眺め。落葉樹も新芽がほころび始めています。

上を見上げる。開催日はもっと新緑が美しいことでしょう。

ただねー足下見ると結構驚くことも。ニホンジカやイノシシが増えてすぎていることが実感できます。大きなイノシシのぬた場があったり、シカが地面の草を食べ尽くしているような場所があったり。

イノシシのぬた場

シカがした草を食べ尽くしてる

写真じゃ実感わかないでしょうから、一見することをお勧めしますよ。

林の中では、いろんな樹木を見ることができます。樹木に詳しい人は樹皮を見ると見分けがつきます(私は無理ですが)。
表面がはがれて鹿の子模様に。何の木でしょう?
こちらは?
こまかなプツプツがあるこの樹皮も特徴的。
などなど

もちろん春の草花も芽吹き始めていましたよ。

ムサシアブミ。当日は葉がきれいに開いているかな?
ムサシアブミ。「あぶみ」ってわかります?

スミレのなかま。(これは去年の写真です。)
春といえばスミレも。

まだまだたくさん見られます。
良い観察会になると良いですな。





2012年12月29日土曜日

今年もお世話になりました。

もう12月も29日。
あっという間の一年でした。

特にこの一ヶ月は、大変でした。なぜかというと、以下の記事。
2012年12月1日付け熊本日日新聞朝刊23面

 わたしの職場である松橋収蔵庫が収蔵する博物資料を、熊本市立熊本博物館(以下、熊博)で展示する、という記事。熊博の常設展示リニューアルにあわせ、松橋収蔵庫は熊博から展示スペースを借り受け常設展示を作るというもの。博物館というハコものを持たない松橋収蔵庫としては、とてもありがたい話。

 なんですが、現場からするとかなり「寝耳に水」状態。熊博側はたぶん数年をかけて2014年秋のリニューアル準備を進めてきて、年があけて2013年度からは工事に取りかかろうか、という段階のはず。一方こちらは、12月に計画が知らされたので、今から構想し、計画し・・・と作業を進め、熊博の進度に追いつかなければならないわけです。いやいや、この一ヶ月、バッタバタでした。中心にいるわけでもないのにこのバタバタ感。職場全体、結構テンション上がった。

 他館の施設を借りてとはいえ、常設展示の製作に関わることができるわけですよ。これは結構すごいことかも。

 今回の熊博の常設展リニューアルは34年ぶり、と聞いています。常設展示というのは、長期間展示し続けることを想定して作り込むので、はっきりいってお金がかかります。そうちょくちょく変えられるものではありません。

 また、学芸員がどのくらい博物館に勤めるか考えると、常設展示リニューアルに関わる機会が意外と少ないことがわかる。大学卒業と同時に就職したとしても22歳から、最近は学芸員の募集の際にかなりの専門性が求められるため大学院を修了してから就職することも多く、修士卒で24歳、博士卒では27歳から定年の65歳までで、勤務年数は約30年から40年。熊博のように34年くらいをサイクルにリニューアルをするのならば、常設展示リニューアルは、順当に就職して勤め上げるあいだに「1回」できるか、どうかというチャンス。これに巡り会えたのは結構ラッキーかもしれん。

 というわけで、来年もがんばろう!

 あ、そうそう記事内に「植物の標本は動物の剥製、古文書など」を展示するように書いてありますが、熊博で展示するのは自然部門だけです。古文書は出ません。

 一年をまとめようとおもってブログかき始めたのに、結局仕事のことを書いてしまった。みなさま、一年間お世話になりました。良いお年をお迎えください。