別ブログで上げていた本に関するコンテンツを移行したものです。
オリジナルは2011/05/14公開
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息子がわたしの本棚をあさっていた。中学校で朝自習時に読む本がいるらしい。一緒に探しているうちに発掘された本のひとつ。
ほんのタイトルだけ見ると、遊び?ゲテモノ食い?と疑念が頭をよぎるが、内容は民俗学的視点を通した真面目で楽しい本だった。本の著者紹介によると、著者の周達生さんは、生物学や民俗学を修めた方で、主に食に関する民俗学の著書を多数出されている方だ。本のはじめには、鮮やかなカエルの写真と、おいしそうなカエル料理の写真が並び、章の扉にはかわいらしいカエルのロゴがある。
第1章「カエルの今昔」では、著者の幼少期の思い出話をはじめとした新旧のカエルの話題が展開され、読んでる方としては新しい発見や驚きがちりばめられた章だった。
第二章「カエルを釣る」では主に日本でのウシガエル釣りの話。第三章「カエルを食べる」では、カエルを普通の食料として扱う海外で、カエルがどのように売られ、どのように調理されて食されているか。また、それらのカエルがどのように調達されているか等が紹介されていて楽しい。以後の章はカエルにまつわる民族動物学や環境学等をテーマにした章が続き、カエルの新しい話題が展開する。
日本では、カエルを食べ物として見なくなって久しいが、食材としてのカエルを通して人の生活(民俗)を覗いてみよう。