オリジナルは2013/04/03公開
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図書館をうろうろしていたら、園芸のコーナーにこの本が・・・
ラブコメ?・・・・・ラブ・コメディ?なぜここに?・・・と思わず手に取ってしまった。釣られた感満載だ。
この「ラブコメ」という言葉、表紙にピンクでハートマークと※印が書かれていることからも推察できるが、ラブ(愛)+米(こめ)の意味。小説家原田マハさんと漫画家みづき水脈(みお)さんの稲作体験記、といった本。原田マハさんは、農業系の新聞で連載を持つことをきっかけに米づくりの学校に参加、みづき水脈さんはそれに賛同して一緒に参加。
本の内容は、それぞれの視点からの顛末記といった感じで、前半は原田マハさんの文章、後半はみづき水脈さんのマンガという構成。どちらの作家さんも私は初めて知ったが、原田マハさんの文章は読みやすく気持ちがすっと伝わってくるなぁという印象。みづき水脈さんのマンガは線に飾り気がなく好感が持てた。内容では、文章で伝わりにくい説明などが、マンガで補完されている感じがあり、読みやすい本だった。
米づくりの学校といっても、農業研修ではなく自然農法の教室。耕さず、肥料を施さず、農薬を使わない農業で、自然の営みに任せたもの。当然機械など使わず、作業は大変なものになっていて、「大変」という文字を何度も使って、自らが体験した農の大変さをしきりに伝えている。しかし、それ以上に自分が食べるものを育てる感動や、それを食べた時のうれしさが伝わってきて、「やってみたいな」という気持ちになってしまう。
なかなか、気持ちの良い本でした。